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テンプル騎士団〜National Geographic Channel

ダヴィンチコードの真実を知るにはテンプル騎士団は避けて通ることができない。
聖杯を発見しシオンに委ねたという物語の鍵を握っている。
Secret Bible 3 daysでは2日目の冒頭の番組がテンプル騎士団だった。
エルサレム奪還というキリスト教徒の悲願を背負って十字軍4000人が聖地へ旅立った。
エルサレムにまでたどりつけたのは1000人だったという。
十字軍はなんとか悲願を達成しエルサレムを異教徒から奪還する。
しかし、キリストの教えの反して勝者である十字軍は異教徒に及ばず、
キリスト教徒までも殺戮し、ソロモン神殿は血で染まったという。
この十字軍の中の9人がテンプル騎士団として最初の活動を始める。
リーダーはユーグドパイヤン。
彼らはソロモン神殿の跡地に宿営地を得る。
これこそが聖杯発見の第一歩とされるが、
単に空き地だったのでその地を得たとも言われているようだ。
テンプル騎士団は聖地への巡礼者の保護が表向きの仕事だった。
実際に何をしていたかについては物証がない。
彼らは騎士であると同時に聖職者であるという矛盾を抱えていた。
相反する立場が同居していたようだが大きな問題にはなっていなかったようだ。
彼らは騎士としての活動とともにトンネルを掘っていたらしい。
そして聖杯を発見したという。
聖杯はヨハネの頭、キリストを貫いたローマ兵の槍、ソロモンの財宝の地図等々、
諸説あるが決定的な物証はない。
歴史を紀元前に遡るとローマにエルサレムが征服されようとしていた時、
ユダヤの民がソロモン神殿に財宝を隠したとも言われているようだ。
彼らはいったい何を発見したのだろうか、興味は尽きない。
テンプル騎士団は急速に勢力を拡大しヨーロッパ全土に影響力を持つようになる。
銀行業務、トラベラーズチェック、手形などの仕組みは異教徒から彼らが持ち込み、
西欧社会に広めたようだ。
騎士団の財力はすさまじく、シャルトル大聖堂は騎士団の出資で建造されたという。
この大聖堂の建築技術も騎士団がもたらしたものと言われているようだ。
十字軍のエルサレム支配は永遠でなく、徐々に異教徒との戦いに破れていく。
ついにエルサレムを失ってしまうと十字軍の軍事費やイギリスとの戦争でテンプル騎士団に莫大な借金をしていたフランス国王は罪を捏造し、テンプル騎士団を逮捕。
これが13日の金曜日であったため現代の13日の金曜日は、、、という言い伝えができる。
(ダヴィンチコードファンならみんなご承知ですね)

これと前後してプロバンス地方のカタリ派殲滅のアルビジョア十字軍の件があったはずだが、
これとテンプル騎士団の関係については触れられなかった。
個人的には全く無関係ではないと思うのだけど、、、

テンプル騎士団は逮捕から7年後、処刑されついに壊滅し、表舞台から消え去る。
逮捕時に彼等の財宝は消えていたということだ。
フランス以外では先に逮捕等の情報があり、財宝を別の場所にうつしたと推測されている。
騎士団が自白したという罪のなかにBaphomet信仰があった。
これはダヴィンチコードでも出てくるものでアトバシュという方法で暗号を解くと
Sophiaになるが、この番組ではもれをもっと掘り下げてSophia=マリア(マグダラ)とも考えられるとの説を紹介していた。
シャルトル大聖堂はノートルダムとも言われているようだ(私の記憶があっていれば番組中でそういっていた気がします。間違っていたら教えて下さい)。

これらのことから推測されるのは騎士団とマリア信仰となると思う。

騎士団は何を発見し、彼らの財宝はどこへ消えたのだろうか?

死海文書がここで登場する。
死海文書には財宝の隠し場所と思われる聖地を記した銅製の巻物があったという。
イギリスの研究家がそこを調べてみると既に誰かが発掘した後で財宝はなかった。
テンプル騎士団の十字の服などがあり、騎士団が発掘した痕跡があったという。
ソロモン神殿で騎士団が財宝の地図を発見し、そこから財宝を得ていたなら辻褄が合う。

テンプル騎士団が殲滅させられた150年後、イギリスにロスリン礼拝堂が建造される。
この礼拝堂のつくりはソロモン神殿に似ているようだ。
地下三階建てとの説もあるが建物倒壊の恐れがあり、検証不可能とのこと。
この地下室に何かが隠されているのだろうか?
ダヴィンチコードではここに一度は聖杯の秘密が隠され、
今は既に別の場所にあるとされていた。
立てたのはシンクレア家。
テンプル騎士団初代団長のユーグドパイヤンの血脈を引く一族。
この礼拝堂には1頭の馬に二人の騎士が乗っているテンプル騎士団の象徴が鏤められ、
さらに現代につづくフリーメーソンの儀式を思わせるものもあるという。
テンプル騎士団はフリーメーソンとして続いているとも考えられるようだ。
テンプル教会のマスターは番組中で財宝は存在しないとコメントしていたが、、、

ロスリン礼拝堂を立てたシンクレア家はフランスの秘密文書にもイエスの末裔として家系図にあり、現在のシンクレア家の一人も自分はイエスの末裔だと断言していた。

残念ながらシオン修道会のことはシオンのシの時もなく、テンプル騎士団との関係もふれられずに番組は終わってしまった。

1時間ではかなり豊富な内容で見ごたえのあるものだった。
1時間見てどっとつかれた感じがした。

先日の「真実と虚構の境界線」と合わせるとダンブラウンの「全ては事実に基づいている」という主張がどこからきているかなんとなく納得できる感じ。
物証には非常に乏しい話だとは思うけど、、、
# by bonejive | 2006-05-03 11:15 | ダヴィンチコード

ダヴィンチコード~真実と虚構の境界線~National Geographic Channel

4月末に3夜連続でダヴィンチコードの映画公開とユダの福音書出版にからめた企画
『The Secret Bible 3 days』
という番組がNational Geographic Channelで放映された。
ユダの福音書に関する番組が2時間。
テンプル騎士団、キリストのライバル、ヨハネの黙示録に関する番組がそれぞれ1時間
そしてダヴィンチコードに関する番組が2時間、計7時間に及ぶ構成。
すべて録画したがまだ半分も見終わっていない。
まず、「ダヴィンチコード〜真実と虚構の境界線」からまとめていこいう。
この番組は半年ほど前にFOX Channelで既に放映されたものと同じだった。
これまでの半年間に私の知識が増えたせいもあり、今回の方が面白く感じた。
番組の構成はシンプルで女性キャスターがダヴィンチコードの大きな疑問について
ダンブラウン自身や専門家にインタビューしたり、現地に行って調査していくという形。
専門家にはダヴィンチ研究の第一人者、テンプル教会のマスター、神父、ウンベルトエーコ、
そしてダヴィンチコードの種本の著者スターバード、リンカーンが登場する。
他にも専門家が登場するがチェックしきれなかった。

「キリストの結婚とその子孫」
神父は結婚は否定できないが聖書の記述からすると独身と結論。
しかし、もし結婚していたなら相手はマリアだろうと断言。
スターバードもダンブラウンも多くの文献、資料からマリアと結婚し
子供をもうけたとしか考えられないと断言。
この二人の共通点はリンカーンの著書に反論しようと調査を始め、
最終的にキリストの結婚とその血脈の存在を信じるに至っているところ。
スターバードは著書でそう述べているし、ダンブラウンはインタビューでそう言っている。
意外なのがリンカーンで自分の著書は伝聞、伝説が根拠であり、物証はない。
だから一つの仮説に過ぎないと断言していることだ。
彼の著作がなければおそらくダヴィンチコードも生まれていなかったはずなのに。
もう一つ彼が強調したのはスターバード、ダンブラウンらの著書は
自分の著書の2番煎じにすぎないと切り捨てていること。
この発言が盗作裁判への序章だったのかもしれない。
ダンブラウンはキリストの結婚とその血脈は多くの人が主張している事実だともいっており、
スターバードやリンカーンだけがブラウンの主張のよりどころでないかのような発言。
結婚については明言している福音書もなく、
両者とも聖書の記述から状況証拠的に結婚につき議論しており、
永遠に決着はつかないと感じた。

「テンプル騎士団が発見したもの」
については「薔薇の名前」の著者エーコが彼の部屋で答えている。
彼の自室には多くの文献が並んでおり、私設図書館といった感じ。
Langdonの部屋もあんな部屋かと思う。うらやましい〜。
彼は騎士団の発見したものは金だと切り捨てていた。
テンプル騎士団についての番組でこの点を詳しく掘り下げていたので
これ以上のことはこの番組内では明らかにされなかった。

「ダヴィンチは異端だったか?」
ダヴィンチ研究の第一人者がミラノで答えた。
異端や秘密結社とのつながりを疑わせる資料はないと断言。
また、最後の晩餐のヨハネはマリアでないとも断言。
多くの関連本にあるようにヨハネは若く描かれるのが典型的であり、
イエスの隣がマリアならヨハネが足らない。
12使徒のヨハネが描かれず、マリアがそのかわりに描かれる事はあり得ないと。

「秘密文書(ドシエスクレ)」〜捏造疑惑が晴れない文書
ダンブラウンは図書館で実際にこの文書を見たといっていた。
この番組の取材班もこれを調べてイエスの末裔を発見する。
シンクレア家の人だ。
2人のシンクレアに取材し、1人から自分はイエスの末裔だとの証言を得た。
シンクレア家はテンプル騎士団が壊滅された150年後にロスリン礼拝堂を築いた一族。
シンクレア家、テンプル騎士団、ロスリン礼拝堂については
テンプル騎士団の番組で詳しく掘り下げていた。
テンプル騎士団からたどると見事にロスリン礼拝堂にたどり着き、
また、秘密文書からもシンクレア家ーロスリン礼拝堂にたどり着く。
そしてその末裔の存在もあった。
これは確かにダンブラウンが自信を持つだけのバックグランド足りうる。

これで番組のすべてではないけど全部を観るともっと多くのことがわかりそう。
映画公開前になんとか全部チェックしよう。
# by bonejive | 2006-05-02 21:51 | ダヴィンチコード

National Geographic~ユダの福音書を追う~

ついに発売された。「ユダの福音書を追う」National Geographic 5月号。
あわせてケーブルテレビNational Geographic ChannelでSecret Bible 3days
という特集番組が企画され、今夜第一夜、「ユダの福音書」が放映された。

ダヴィンチコードの映画公開にあわせた相乗効果狙いとも思われるタイミングだが偶然と考えよう。

National Geographic 5月号
表紙はエジプトで発見された「ユダの福音書」の写真。
パピルスにコプト語で文章が綴らている。
ページをめくっていくとぼろぼろに砕けパズルと化した文書の塊の写真が続く。
この話題に興味のある人ならそれこそが「ユダの福音書」だとすぐに理解するだろう。

パピルスは薄い木の板のようで、そこにタンニン酸鉄インキで綴られた文字は
1700年前のものとは考えられないほど美しい。
更にページを進めると紀元1年からはじまる福音書の紛失と発見の歴史が観やすい年表あり。
1970年代に発見された当時、これをみた学者はすぐにこれがユダの福音書と気づき、
ナグハマディ文書との共通点が多いことがわかったようだ。
売買にてこずる間に盗難にあったり、銀行の貸し金庫に17年近く置き去りにされ
保存状態は劣悪だったようだ。
グノーシス派とされ古くから厳しい立場におかれた一派の福音書のようだ。
炭素法による年代測定でも1700年前のものとのお墨付きを受けている。
十分古いがそれでも異端などと決め付ける人々も多いようだ。

ユダこそが12使徒の中でもっともキリストの教えを深く理解したために
汚名をきることになり、自ら命を絶ったユダ。
ローマにキリストを売り、磔刑にかけさせた男。
しかし、キリストは磔刑にかけられたことにより肉体と魂に分離に成功したということらしい。
キリストが磔刑により肉体を捨て神になったと考えることもあるようだ。
これがユダの福音書の衝撃。

ユダヤ教の一派であったはずのキリスト教は他の部族、民族に浸透し現ヨーロッパの形成に
大きな影響をもたらしたが、当初は正統派とされた一部のキリスト教の宗派にすぎなかった。
しかし、ユダヤ人だけでなく他の民族、部族にも平等に神の恵みがあることを説くキリスト教は
ユダヤ人にとって都合がよいものではなかったらしい。

さてTVの方はこの内容を再現ドラマ仕立てでイエスとユダの二人を描き、
専門家のコメントを多用して背景や、ユダの福音書の位置づけ、解釈を述べていた。
キリストとユダの再現ドラマをのぞけばNational Geographicの内容と大きな差はなかった。
テレビも本も発見から解読にいたるまでの紆余曲折を描くのに半分以上を費やしており、
肝心の「ユダの福音書」の中身はここで記述した程度の描写しかなかった。
これから出版されるであろう全訳を待つしかないらしい。

キリストが磔刑によって肉体を犠牲にすることで魂が分離できた。
これをユダの裏切りという形で実現させ、ユダ自身も将来汚名をきることになることを覚悟していた。
キリスト教を信じることは無罪であり、信仰が魂を救済するという考えはカトリックの黎明期には邪魔な考えかただったようだ。このことをドラマの中で重要な話として挿入していた。
弾圧を受けていたローマで国教となるまでにはかなりの紆余曲折があったのだろう。

2000年の時を経てユダの汚名は晴れたと言ってよいのだろうか。
# by bonejive | 2006-04-29 00:29

マグダラのマリアと聖杯〜ダヴィンチコードの種本〜

冒頭で著者が『レンヌルシャトーの謎』にショックを受け、
自ら研究し反論しようとして自分も結局キリスト結婚説を抱くにいたったと述べている。
内容は多くの象徴を丹念に研究し、マグダラのマリアはキリストの妻であり
キリストの血統は受け継がれているというもの。
象徴ではブドウの木、ライオン、一角獣、百合の花などが取り上げられている。
これらが紙の透かしとして使われていたり、多くの絵画やタペストリーの題材として
取り上げられていることが重要だとしている。
これらが暗号ならその証拠等示すこと自体が困難なので難くせはいくらでもつくだろう。
また、X がその象徴として重要であり、多くの絵画にも描きこまれているとも指摘。
実際にそのとおりの作品が紹介されている。
クリスマスをX'masと書くことが非常に不思議だったが
これで説明できればなんとなく頷くことは可能だ。
また、ダヴィンチコードのディズニーのくだりもここから取られているようだし、
おそらくダンブラウンはこの本と『レンヌルシャトーの謎』の内容からヒントを得て
ダヴィンチコードを書き上げたと言うことは想像にかたくない。
関連本を読んだ後にこれを読むと内容は非常にわかりやすく、
日本人が書いた関連本はこれと『レンヌルシャトーの謎』と
ネットで関連したHPのチェックで簡単にかけてしまうことが良く分かる。
英語を読むのに苦労がなければHPのチェックでおおかたの知識は手に入りそう。
アリエル=エルサレムということには驚いた。
また、アリエルがラトゥールのマリアの絵を大事にしていたなんて
いかにもディズニーがシオンと関係しているかともとれる記述は面白いが
本当に関連があるかどうかを証明するものはない。

ダヴィンチコードにはまったヒトはフランス旅行などしているヒトも多いと思う。
この本ではマグダラのマリアへの信仰を聖母マリアへの信仰としてローマへの
カモフラージュとしているとのことがくり返し出てくる。
その都度『our lady』とわざわざ邦訳で英語表記しているが
これは素直に『ノートルダム』と書いた方がピンと来ると思う。
フランスに旅行するとやたらノートルダム寺院が多いことに気がつくはず。
一般的には聖母マリアを祭ったものとツアーガイドが解説している。
フランス語でノートル=our、ダム=lady だからだ。

以前に関連本についてコメント書いたけど
これと『レンヌルシャトーの謎』を読めば種明かしは済む感じ。
しかし、『レンヌルシャトーの謎』は高いのでかいつまんで知りたい方は
以下のHPが非常に役立つと思う。

http://www.voynich.com/rennes/index.html

ダヴィンチコード関連の詳しいブログ

http://library666.seesaa.net/

今回挙げた種本はとんでも本だという批判も多いが
ことの真偽については証明すること自体が困難だと思う。
一方、ダヴィンチコードのヒットにより企画出版された書籍は
自らの研究成果を述べたものというより、
専門家や文献にあたって真偽を確かめようとしているものなのでネタを知り、
その事実について最新の知識が欲しいなら関連本も役に立つだろう。
# by bonejive | 2006-04-26 10:48 | ダヴィンチコード

ヴァチカン秘密記録保管所

http://www.vatican.va/library_archives/vat_secret_archives/

これがヴァチカン秘密記録保管所への入り口だ。
ここに行けばある程度の情報が得られる。
フリーライターのマイケルエレーラが「天使と悪魔の真実」で述べているが
ナポレオンに多くの記録が持ち去られたり、彼の部下たちに燃やされたりなどして
多くの資料が失われたりもしているようだ。
当然それ以外の火災等での被害もあったようだ。
すべての情報が公開されているわけではないようだがヴァチカンの立場としては
情報公開をすることにより如何にヴァチカンが多くの人を救うために力を尽くしていたかが
明らかになると信じているようだ。
宗教とは基本的に人の魂を救済するためのものであるから当然のことであるので
第3者的な学者の研究によりみづからの立場を補強するというのはなんともいえない気もする。

「天使と悪魔」のトラップは日本で言えば狛犬や風神雷神などの彫刻類が何を意味するかという観点で陰謀を構築したものだ。
京都や高野山などをダンブラウンが取材したら面白いものが書けるのかな?
奈良の大仏や鎌倉の大仏に大きな陰謀がなんて、、、、

「芭蕉コード」なんつって芭蕉の旅は忍びの旅で行く先々で陰謀があったなーんてね。
# by bonejive | 2006-04-23 22:33 | ダヴィンチコード