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ダヴィンチコード~真実と虚構の境界線~National Geographic Channel

4月末に3夜連続でダヴィンチコードの映画公開とユダの福音書出版にからめた企画
『The Secret Bible 3 days』
という番組がNational Geographic Channelで放映された。
ユダの福音書に関する番組が2時間。
テンプル騎士団、キリストのライバル、ヨハネの黙示録に関する番組がそれぞれ1時間
そしてダヴィンチコードに関する番組が2時間、計7時間に及ぶ構成。
すべて録画したがまだ半分も見終わっていない。
まず、「ダヴィンチコード〜真実と虚構の境界線」からまとめていこいう。
この番組は半年ほど前にFOX Channelで既に放映されたものと同じだった。
これまでの半年間に私の知識が増えたせいもあり、今回の方が面白く感じた。
番組の構成はシンプルで女性キャスターがダヴィンチコードの大きな疑問について
ダンブラウン自身や専門家にインタビューしたり、現地に行って調査していくという形。
専門家にはダヴィンチ研究の第一人者、テンプル教会のマスター、神父、ウンベルトエーコ、
そしてダヴィンチコードの種本の著者スターバード、リンカーンが登場する。
他にも専門家が登場するがチェックしきれなかった。

「キリストの結婚とその子孫」
神父は結婚は否定できないが聖書の記述からすると独身と結論。
しかし、もし結婚していたなら相手はマリアだろうと断言。
スターバードもダンブラウンも多くの文献、資料からマリアと結婚し
子供をもうけたとしか考えられないと断言。
この二人の共通点はリンカーンの著書に反論しようと調査を始め、
最終的にキリストの結婚とその血脈の存在を信じるに至っているところ。
スターバードは著書でそう述べているし、ダンブラウンはインタビューでそう言っている。
意外なのがリンカーンで自分の著書は伝聞、伝説が根拠であり、物証はない。
だから一つの仮説に過ぎないと断言していることだ。
彼の著作がなければおそらくダヴィンチコードも生まれていなかったはずなのに。
もう一つ彼が強調したのはスターバード、ダンブラウンらの著書は
自分の著書の2番煎じにすぎないと切り捨てていること。
この発言が盗作裁判への序章だったのかもしれない。
ダンブラウンはキリストの結婚とその血脈は多くの人が主張している事実だともいっており、
スターバードやリンカーンだけがブラウンの主張のよりどころでないかのような発言。
結婚については明言している福音書もなく、
両者とも聖書の記述から状況証拠的に結婚につき議論しており、
永遠に決着はつかないと感じた。

「テンプル騎士団が発見したもの」
については「薔薇の名前」の著者エーコが彼の部屋で答えている。
彼の自室には多くの文献が並んでおり、私設図書館といった感じ。
Langdonの部屋もあんな部屋かと思う。うらやましい〜。
彼は騎士団の発見したものは金だと切り捨てていた。
テンプル騎士団についての番組でこの点を詳しく掘り下げていたので
これ以上のことはこの番組内では明らかにされなかった。

「ダヴィンチは異端だったか?」
ダヴィンチ研究の第一人者がミラノで答えた。
異端や秘密結社とのつながりを疑わせる資料はないと断言。
また、最後の晩餐のヨハネはマリアでないとも断言。
多くの関連本にあるようにヨハネは若く描かれるのが典型的であり、
イエスの隣がマリアならヨハネが足らない。
12使徒のヨハネが描かれず、マリアがそのかわりに描かれる事はあり得ないと。

「秘密文書(ドシエスクレ)」〜捏造疑惑が晴れない文書
ダンブラウンは図書館で実際にこの文書を見たといっていた。
この番組の取材班もこれを調べてイエスの末裔を発見する。
シンクレア家の人だ。
2人のシンクレアに取材し、1人から自分はイエスの末裔だとの証言を得た。
シンクレア家はテンプル騎士団が壊滅された150年後にロスリン礼拝堂を築いた一族。
シンクレア家、テンプル騎士団、ロスリン礼拝堂については
テンプル騎士団の番組で詳しく掘り下げていた。
テンプル騎士団からたどると見事にロスリン礼拝堂にたどり着き、
また、秘密文書からもシンクレア家ーロスリン礼拝堂にたどり着く。
そしてその末裔の存在もあった。
これは確かにダンブラウンが自信を持つだけのバックグランド足りうる。

これで番組のすべてではないけど全部を観るともっと多くのことがわかりそう。
映画公開前になんとか全部チェックしよう。
by bonejive | 2006-05-02 21:51 | ダヴィンチコード
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